盗まれた記憶の博物館

盗まれた記憶の博物館

ラルフ・イーザウ著・酒寄進一訳
 出版社 あすなろ書房
 発売日 2002.10
 価格  ¥ 1,995(¥ 1,900)
 ISBN  4751521268
★★★★☆
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以前、同じラルフ・イーザウの「ネシャンサーガ」が面白かったので同一作者で検索して借りてきた。
ネシャンサーガと同じく、こちらの世界と重ね合わされた異次元の世界の物語。

今度は、ただ重なっているだけではない。
こちらの世界で「忘れ去られたもの」が行く世界。
あんなに愛されていたのに、気にかかっていたのに、忘れ去られたものが最後に到着する世界。

父さんが消えた。しかも、父さんが消えた記憶がジェシカにもオリバーにもない。いや、そもそも父さんの記憶がすべてなくなっている。なぜ?

考古学者だったにもかかわらず、ここ数年は博物館の下っ端の警備員をやっていた父親を探して、オリバーが「失われた記憶が生きる世界」に旅立つ。

オズの魔法使いのように、彼にも色々な道連れができていく。シェーラザードのお姫様の可愛がっていたガラスの鳥、ナポレオンの愛用のコート。ペガサス。オリバー自身が昔大切にしていた絵筆。
歴史とか世界各地の神話とか、そういう一つ一つのピースをはめ込みながら完成していくパズルのような面白さ。
こちらの世界にいるジェシカも、そのパズルをはめ込む要素として記憶の世界とこちらの世界を行き来する。

さ、下巻も読もうっと。

? posted by Yumikoit at 01:46 pm

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