幻影のペルセポネ

幻影のペルセポネ


黒田研二著

出版社 文芸春秋
発売日 200409下旬
価格  ¥ 1,680(¥ 1,600)
ISBN  4163233008
★★★★★
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ヴァーチャルリアリティをテーマにした推理小説というと、私が一番最初に読んだのは岡嶋二人の「クラインの壺」だったなぁ。
こちらはヴァーチャルリアリティというよりはネット界のヴァーチャルコミュニティが舞台。
ゲームのような感覚で、ネット界にいる色々な人たちとおしゃべりする。RPGのような画面で、自分の作ったアバターが歩き回る。

パソコンやネットが舞台、というと何でもトリックありあり、みたいな印象があるけれどもこれは違う。プログラムの作成や、ネット界での成りすまし。二重に登場してくること。別の名前でのログイン。もろもろ。
ちゃんと基本を押さえながら、それでいてきっちりとミステリになっている。

ちょっと物足りないというか、出来すぎているのは、ヴァーチャル空間に出てきた殆どの登場人物が、現実社会で主人公の周りにいた人物であったということ。普通はもっと、世界各国(日本語ベースのサイトでも、せめて国内全域)に散らばってるもんじゃない?

まぁこれはこのヴァーチャル空間が、テスト運用というかかなり限定されたものであるという設定上の制限が効いているんだろうけど。

それでも十分に楽しめたミステリーでした。うんうん。

しかしなぁ。こんなの本格的に始めたら、ホントただでさえパソコンの時間が長い私はパソコンの前から動かなくなるのが目に見えてる。危ない危ない(^_^;)

? posted by Yumikoit at 09:23 am pingTrackBack [0]

自分の場所

2号が最近、幼稚園に自分も通いたいと言ったり、お迎えの時間に誘うと自分は行きたくないと言ったり。
そういえば秋口からこっち、買い物や私の通院につき合わせてばかりで、天気が悪いのを口実に2号のための場所には殆ど行っていない。
いや、元々公園にもあまり連れてってなかったんだけど。

というわけでちょっと心を入れ替えて今週は近所の児童館に日参している。
1,2歳児中心の児童館なので同年代も多い。
幼稚園に1号を送って行ったあと、1時間ほど家で時間をつぶしてから出かける。
「2号。あいあいルーム行く?」
と訊くと
「あむ〜る?あむ〜る?いく〜???」
という感じで、時にはしぶしぶだったり時には嬉々としてついてくる。
あむーる。なんて聞こえるので飼猫氏と「恋愛って意味だっけ?恋人って意味だっけ?」なんてわけの判らない会話をしていたりする。

児童館に着くと、昼休みで児童館のしまる正午まで、2号は遊びまくる。私のところにはめったに寄り付きもしない。
走り回り、いくつかの知育ゲームの類をいぢりまくり、乗用玩具を乗り回す。
家に閉じこもっているよりも、2号も生き生きしている。

幼稚園は1号のための場所であって、お帰りのあと遊べても2号のためだけの場所じゃない。
こういった「遊びの場所」だけでなく「1対1でしっかりとした関係を築けるお友達」とか。2号にも自分だけの場所、自分だけの交友関係を必要としている時期かもしれない。

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11ぴきのねこどろんこ

11ぴきのねこどろんこ

馬場のぼる著

出版社 こぐま社
発売日 1996.10
価格  ¥ 1,260(¥ 1,200)
ISBN  477210139X
★★★★★
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1号も2号も、このシリーズのねこ達の「にゃごにゃごにゃご!」の台詞が大好き。
今回はえらく堅実に生きているねこ達。のらねこの印象が強かったねこ達だが、今回はちゃんと、山小屋といえど一軒家に住み、魚を捕って干物にして保存食にしたり、えものの捕獲可能なポイントも把握していたりする。ヤマバトの巣、なんていうからには根こそぎ捕ったりしないで長期的視野で狩をしているに違いない。

そんなところにやってきた恐竜の子。
1号は先日テレビでジュラシックパークをチラッと?見てから恐竜に大変興味を持っているらしくて、図鑑を引っ張り出してはこれはステゴサウルス、これはイグアノドン、と片言で読んでいる。
さて、11匹のねこのところに出てきたのは、なんて恐竜なのかしら。

泥沼に住み、首の長い草食竜のような体型。のんびりした性格で結構お茶目。
11匹のねこ達をみんな背中に乗せるとばっちゃ〜ん、と泥沼に飛び込み、11匹のねこ達をヒ〜ッな目にあわせたりする。リンゴの木を持ってきたからリンゴや木の葉が主食なのかな、と思うとねこ達の魚の干物を根こそぎ持ってっちゃったり。つーことは魚も食べるのかな???

今までの他の作品と違い、えらい計画性を持った生活をしていたねこ達が、大事な保存食をとられて怒る、怒る。
きっちりし返しはするけど、でもホントは恐竜さんが好きだったんだね。
ちょうど近所の悪がきに「こらぁっ」って言ってるようなものかな。

? posted by Yumikoit at 08:55 am pingTrackBack [0]

おうちある?

道を歩いて家にあるミニカーと同じ車種のクルマが通り過ぎると
「これ、おうち、あるね〜」
という2号。
レンタル屋に行けば、家にあろうがなかろうが、家で一度でも見た記憶のあるビデオは全て
「うぉ!これ、おうち、ある!」
と騒ぐ。

昨日、私の咳が止まらないので近所の内科に2号を連れて薬を貰いに行ったんだけど。
ちょうどお昼時で、待合室のテレビでNHKのお昼のニュースが始まった。

ニュースのオープニングを見て2号が大きな声で
「おかーさん!これ、おうち、あるね!」
…ニュースのビデオなんて撮ってるわけないだろう!
待合室の他の患者さんの失笑が、少し恥ずかしかった…。いや、ほほえましいって顔で笑ってくださったんだけど…。

? posted by Yumikoit at 05:23 pm commentComment [5] pingTrackBack [0]

 

しあわせになりたい研究

しあわせになりたい研究

五味太郎著

出版社 大和書房
発売日 2003.08
価格  ¥ 1,260(¥ 1,200)
ISBN  4479670572
★★★★☆
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「ほんとはxxなグリム童話」とかなんとか、流行ってた頃があるけど。
こちらは4編のむかしばなしを現代風に、五味太郎風に読み解く。

「シンデレラ」
 一方的にどんな意地悪を、シンデレラがされていたのかを色々想像する。
 多分したと思います。したに決まってます。と言い切る辺りが五味太郎のいい味が出てる。
 でも、舞踏会だのなんだのという前に、それらの「ふしあわせの積み重ね」に対して魔法使いが何とかする意思があれば…と一刀両断。
 そりゃ〜そうだよね。継母や継姉たちが優しくなったり、いなくなったりする魔法があれば、シンデレラは一気に幸せになったはず。
 いや、それじゃ「もとの、そこそこ幸せな生活」に戻るだけ。

 でもその時点では魔法使いにはそんな気もなければ思いもありません。福祉なんてそんなものです。福祉のありがたさを仰々しく見せつけえる場面が来ないとやらないものです。

 というくだりには微苦笑。うんうん。そういうもんだよ、行政ってさ。とか。

 重ねて シンデレラ、ひいては「幸せを夢見る女性像」の人格分析を披露。小気味よく、それでいて五味太郎の持ち味を崩さずにシンデレラの夢見がちで一向に幸せに向かって努力しない性格を評する。
「幸せに暮らしました」そんなわきゃ〜ない。
うんうん。そうかもねぇ。

…とこんな感じで、「うさぎとかめ」「アリとキリギリス」「赤ずきん」と展開する。
個人的には「うさぎとかめ」に模された現代風の流行を追いかけまくるウサギ女と、地味にこつこつ日常をまじめに生きて結果的にいつの間にか?ちゃっかり結婚しているカメ女がすごく面白かった。

? posted by Yumikoit at 11:33 am pingTrackBack [0]

サンスウランドの大冒険5

Related

篠木昭弘原案・山口裕一文・構成・伊藤博幸絵

出版社 リブリオ出版
発売日 1991.04
価格  ¥ 630(¥ 600)
ISBN  4897842344
★★☆☆☆
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第5巻は「呪われた町の秘密」
このシリーズは私は読まない、と思っている1号は、飼猫氏の早く帰ってきた日を狙ってこの本を出してきた。
そりゃひくよ。飼猫氏だって。

ところで絵だけ見ていつも適当にお話を作る派の飼猫氏は、5巻にして初めて登場人物の3人に名前があることを知ったらしい。おやおや。

5巻目は分数と通分。分母の数字をそろえる、なんて年少の4歳児にどうやって説明するんだろう。
私はあまりちゃんと聞いていなかったんですが、一つのケーキをいくつに分けてからみんなに分配するか、で何とか説明していたようです。
あっぱれ。飼猫氏。
次巻も頑張ってね〜(^^)/~~~~~

? posted by Yumikoit at 10:18 pm pingTrackBack [0]

 

大きくなったら…

引っ越して以来、すぐ近所でなにやら建物を建てている工事現場。
いつの間にかすっかりきれいになって、市営住宅ができた。
いつ越してくるのかなぁ。1号や2号と同じくらいの子がいるといいね。

ずっと駐車場に張ってあったロープも取り払われて、市営住宅の敷地内にあるゴミ捨て場も、隣接している家々がゴミを出すようになった。

この市営住宅は新規募集はしていないらしいから、越してくるのはきっと別の市営住宅から引っ越してくるか、さもなければ既にずっと順番待ちしている人が優先的に入るのだろう。

ぴっかぴかの住宅を見て、1号も興味津々。
「きれいだねー」「誰か越してくるのかなー」「駐車場も、広いねー」
などと言って毎日通り過ぎる。

昨日は
「ボク、大きくなったら、このおうちに住むんだ!」
…ううむ。可能かもしれませんがー。その時もこんなにピッカピカにきれいかどうか…。まぁ…かなうといいねぇ。

? posted by Yumikoit at 01:35 pm commentComment [3] pingTrackBack [0]

ひつじみち

ひつじみち

こやま峰子文・小林豊絵

出版社 佼成出版社
発売日 2004.11
価格  ¥ 1,365(¥ 1,300)
ISBN  4333021065
★★★★☆
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モンゴルの遊牧民の生活をテーマにした一冊。
遊牧民の少女マラルを主人公に、彼女の日常を描く。
うっすらと明けてゆく山の朝。風の音。燃料は乾かした馬の糞。暖めたヤギの乳。
ストーブにかけられたヤギの乳が入っている大なべ。
ヤギの乳の入った粥でも作るのだろうか。

春は山から草原に800頭の羊を連れて引越し。さまざまな模様の羊。ヤギ。馬と犬。ゲルと呼ばれるテント。川で水を汲む。

いずれも1号や2号のような子ども達には想像もつかない生活に違いない。

それでも時代の波はやってくる。寮生活をしていた兄は、学校を卒業しても、もう遊牧民の生活には戻らずに街の生活をしたいという。
マラルももうすぐ学校。この家には子どもがいなくなってしまう。

帰省した兄貴が手際よく羊の毛を刈る。
マラルは街の兄の住まいを見に行った。

読み終わると1号は「ボクも、こんなのちょっといいなと思うよ」と言って寝た。うん。あんたが大きくなったら、一度行っておいで。

? posted by Yumikoit at 10:10 pm pingTrackBack [0]

 

幼稚園に行きたい

1号の幼稚園は、週2回給食、週2回お弁当。で、月曜日は家でおにぎりを持たせる「おにぎり弁当」の日と幼稚園でパンを用意してくれる「パン給食」の日がある。
つまり、幼稚園と家庭で、昼食の用意はほぼ半分に分担♪

今日はパン給食、パン給食。1号の大好きなパン給食。
パンを乗せるランチョンマット、忘れずにかばんに入れてね〜っと1号に言うと
「月曜日はパン給食!当たり前でしょ!」
と言ったのは1号。自信満々で大判のハンカチを幼稚園のかばんに突っ込む。

1号を幼稚園に送っていって、一緒に幼稚園に上がりたがる2号を引っぺがして家に帰ると、何故か留守電の点滅。
幼稚園のひらめ先生だ。
「今日、おにぎりお弁当の日なんですけど…」
なんですと〜っ。あわてて予定表を確認。ああっ。本当だ、おにぎりお弁当だぁっ。何で間違えたんだろう。

慌てておにぎりを握って、幼稚園に届ける。
おりしも、近所の保育園の子が団体さまで遊びに来ている。
そうか、今日は年長さんの交流会の日だ。

少し年上の子に混ざって、またも幼稚園に上がりたがる2号。
「2号、今日はお母さんも2号も、幼稚園のご用はないのよ。帰ろうね」
と言うと
「いぃやっ。にごも、お〜ちえん、いきたいなぁっ」
と言う。ううむ。最近こればっか。

「2号。かわりにあいあいルーム行こうよ」
と近所の、未修園児向けの児童館に誘って午前いっぱい遊ばせ、何とか事なきを得る。
しかし。第2子以降の宿命かもしれないけれども。2号は公園にホントに連れてってないね。児童館でもいいから、もっと同年代の子と遊ばせるべきだろうなぁ。

? posted by Yumikoit at 08:01 pm commentComment [4] pingTrackBack [0]

たこやきマントマン うちゅうのぼうけんのまき

たこやきマントマン うちゅうのぼうけんのまき

高田ひろお作・中村泰敏絵

出版社 金の星社
発売日 1995.12
価格  ¥ 1,260(¥ 1,200)
ISBN  4323024061
★★☆☆☆
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お友だちがたこやきマントマンが好き、と言っていたのを覚えていたのか。珍しく借りてくる。1号はこのテレビ、ぜんぜん見てなかった(と思う)んだけどね。
これはアニメ絵本じゃなくて、中村泰敏のイラストで描かれている。

のんきせんちょうは宇宙船地球号に乗って宇宙旅行。
見送ったたこやきマントマンたちがのんきに「今頃どのあたりかなぁ」なんて話していると、のんき船長からSOS!
宇宙海賊に襲われている地球号を助けにたこやきマントマンが出動した。

幼児向けの絵本だからか、宇宙の描写とかがすごく簡便で可愛い。アメーバみたいな宇宙海賊。
その割に「南十字星の辺りに地球号がいるぞ」とか敵の技の名前が「渦巻きブラックホール」だったりして。

1号は眠くてもうふにゃふにゃだったけど、起きている時にもう一度読んだら喜びそうな感じの絵本ですな。

? posted by Yumikoit at 10:34 pm pingTrackBack [0]

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