１号がなんかいろいろ凍らせては遊んでいるのを見て、スティックのアイスを作るおもちゃを買ってきた。ジュースとかを入れてアイスの棒になるプラスチックの棒を入れて凍らせるとアイスキャンデーのできるアレである。

１号、大喜びで作ってみようとする。
ジュースとかで手軽に！と書いてあるが、うちにはジュースはない。スポーツドリンクを使うのはさすがに違うようである。
ならば、というので普段飲むように作ってあるアイスコーヒーを、砂糖だけ足して凍らせようとしている。
…まぁいいけど。

出来上がって２号も呼んで１号、私にも勧めてくる。
２号、
「味が薄くてこれはちょっと」
と言う。
まぁそうはいいつつ、レシピもなくていい加減に作って第１作目がこれならいいんじゃないの？

すると１号、今度は卵や牛乳も使って旨そうなものを、と言う。
卵はしっかり泡立てるとか、コクを出すために本当は牛乳だけじゃなくて生クリームもあった方がいいんだとか一応言ってみるか、１号がきくわけがない。
目分量でボールに牛乳と卵をいきなりぶち込み、砂糖を入れてふと考え込む。
「お母さん、この最後に残ったバナナ、使っていい？」
…私が答えるよりも先に、２号が叫び声をあげる。
「おれ、今回まだ１本も食ってない！」
５本ひと塊で買ってきて、林間学校にも行っていた２号はまだ１本も食べてない、と主張する。
１号、しれっとして
「へぇ、おれ、２本食ったけどな」
いや！そこ、自慢するところじゃなくて「あ、悪い、じゃ、これはお前のね」と渡すところだろうっ！
２号、ぷりぷりしながら最後のバナナを食べる。まぁそれは当然。

じゃぁどうしよう、と１号が冷蔵庫を覗いてヨーグルトソースをゲット。
先ほどの牛乳と卵の入ったボールにソースをドバドバといれて泡だて器でぐるりとかき回す。

せめて卵を白身だけ別にしてメレンゲに泡立てた方が口当たりがよくなる気がするんだけどな。
「あ、お母さん、ヨーグルト見っけ。ヨーグルトも入れていいよね」
あー、あー。もう好きにしてください。

まぁコーヒーアイスよりはおいしいものになりましたが。うん。
どちらにしても１号もチャレンジャーだが、食べる方もチャレンジャーと気づいてほしいものである。

１号