帰ってきて、ある日は制服のまま、ある日は制服だけ脱いでその下の泥だらけ汗だらけの体操着、ある日はパンツ一丁で寝転がって、脱ぎ捨てたものは部屋に積んだまま、片づけない１号。
何度か言ってしぶしぶ寝る直前くらいに洗濯物を入れるかごにぶち込まれる。

それを朝、朝ごはんの前後に洗濯機に入れて洗濯機のスイッチを入れる２号。
しかし右から左にただ突っ込むだけなので、たごまった袖や丸まった靴下はそのまま。もちろん名札がついていても気づかない、ということになり、干すたびに私が直して白い靴下や体操着は週に１回くらい粉せっけんで洗い直す。

今朝は朝練があるとかで２号の登校時間と変わらない時間に登校準備を始めた１号。
「あれっ。制服がない！もしかしておれ、洗濯に出しちゃった！？」
と大慌ての１号。
今日は幸いに、２号が朝ごはんの直前に洗濯機のスイッチを押したので洗濯機は洗いあがり止まった直後だ。
１号、洗濯機のドアを開けて引っ張り出す。
「あ、やっぱり！」

脱水が終わっただけの制服のズボン。下着代わりに着ている半袖半ズボンの体操着とYシャツは洗い替えがあるのだが、ズボンは１本きり。
どうするの？

迷いもせずに穿こうとする１号。
えーと、これから急いでアイロンかけておくから、朝練終わったら取りに帰れば？
徒歩１分だからできる技だろ。
「２回登校って駄目だから！大体今日、朝礼だから時間ないし！」
こういうところだけ生真面目な１号である。
じゃぁ、とりあえず体操着で行って、朝練終わるころにグラウンドに放り込んでやろうか。
エントランス前が校庭で、今日は朝練が校庭だからできる技である。
「いいよ、このままで」

１号、脱水が終わっただけのズボンを普通にはいて学校に行く。
まぁこの季節なので風邪はひかないだろうが。

２号が登校するついでにひょいと校庭を見ると、１号は校庭の隅の友達のかばんの横に通学リュックを置き、その上に脱いだＹシャツをグルグルと丸めてひょいと置いた。で、そのままズボンも脱いで、Ｙシャツの上に団子のまま重ねる。
風が吹けば砂だらけになるのは必至の校庭で脱水が終わっただけの濡れたズボンにそれをするってことは。
朝礼の時にはすでに砂だらけってことか、ズボン(がっくり)

１号

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