Z80 Combo
MOSTEK MK3886
Z80 Combo (Combo Chip)

Z80ファミリー

動作周波数 2.5MHz、4MHz

DIP40P



 Z80 Comboは MOSTEK社が開発した Z80ファミリーの 複合I/O chipです。
Z80ファミリーとしては比較的早い時期(1979年〜80年に登場したと思います。
 Z80 Combo 次の機能を1chipに集積しました。

 256byteのRAMの下位64byteは 書き込み保護機能と、バッテリバックアップ可能な低消費電力タイプでした。
書き込み保護はモードレジスタに 66Hを書き込んで行います。また、55Hを書き込むと1回だけの書き込みが
可能になります。バッテリバックアップ機能とあわせて、装置の設定値の保管等が想定されていたようです。

 2chの8bitタイマーは タイマーAとタイマーBと呼ばれ、タイマーAが インターバルタイマー、パルス幅測定、
イベントカウンターの3つの動作モード、タイマーBがインターバルタイマーモードで動作します。
タイマーA、Bにはそれぞれ、システムクロックのプリスケーラがありモードレジスタで分周比の設定を行います。

 1chのシリアルI/Oは 16bitのデータレジスタを中心に構成されており、同期モードと非同期モードの2つの
動作モードがあります。これらの動作モードはi8251やZ80 SIO等の専用LSIに比べ、低い機能なため、
ソフトウェアにて同期パターンの認識などが必要です。

 Z80 comboには上記機能の制御用として10個の内部レジスタがあります。

 Z80 comboは MOSTEK社が結構力を入れていましたが、集積された機能が中途半端で、ほとんど使用例が
無かったと思います。実際、CPUコレクターのサイトや ebay等のオークションでもあまり見かけませんでした。
 MOSTEK社がこの Z80 comboに MK3886という型番をつけた為、Z80 SIOの型番が SIO/0が MK3884、
SIO/1が MK3885と来て、SIO/2が MK3886となるのが自然なところを、MK3887がSIO/2になっています。


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